ゾーニング 〜間取りづくりは計画的に…〜
ゾーニングとは建物内の大まかな配置を考えること。たとえば、リビング・ダイニング・キッチン・水周り・個室ゾーン等をどこに持ってくるかを決めていきます。今回の講座ではゾーニング時に意識するべきことを学んでいきましょう…
ライフスタイルを意識しよう…
まずは自分たちのライフスタイルを意識してみてください。子どもが小さい、夫婦共働きである、犬を飼っている、 2世帯で住む等、家族それぞれに条件があると思います。2世帯と夫婦2人で住む家だと当然求める機能は違うでしょうし、「共働きだから家事をより効率的にできるような間取りにしよう」等、ライフスタイルによって住まいに求めるものがあるはずですのでじっくりと考えることからはじめてみましょう…
みんなの生活時間帯を考えよう…
それぞれの家族で、それぞれの時間の過ごし方があると思います。食事をする時間、家事をする時間、帰宅する時間、くつろぐ時間等です。図のように家族それぞれのタイムテーブルを作ってみましょう。みんなの時間がすれ違ってしまう場合でも、例えばLDKをつなげたり、リビング階段にしたりとゾーニングの工夫で家族のつながりを保つことができたりします。アイデア次第では、何気なく暮らすだけでも家族の関係が深まっていくプランもできるかもしれません…
視線の先に子どもたちの居所を…
家族が集まりやすいリビングの家
廊下の少ないプランニングのコツ…
4つのゾーンを分けよう…
ゾーンは通常「パブリックゾーン」「プライベートゾーン」「ワークゾーン」「サニタリーゾーン」の4つに分かれます。「パブリックゾーン」はリビングやダイニング等、家族みんなが使う場所。「プライベートゾーン」は寝室や子ども部屋、書斎等、家族それぞれで使用する場所。そして「ワークゾーン」はキッチンや家事室等の作業する場所で、「サニタリーゾーン」は洗面所やお風呂、トイレ等の場所です。「リビングは広くしよう」等、ゾーンごとに考えるのはもちろん、それぞれのゾーンのつながりをどうするか考えるのがポイントです。「家族が自然に顔合わせることができるよう、玄関入ってまずはパブリックゾーンに入ろう」「家事を効率的にするためにワークゾーンとサニタリーゾーンを近くにしよう」等を考えていきましょう…
効率的で動線のいいプランニング例
家事動線・生活動線を考えた回遊性のある住まい
生活動線を短くする工夫…
2世帯タイプについて…
2世帯住宅の場合は、どの程度生活を分けるのかがポイントです。親世帯も子世帯も、ここは事前に納得いくまで良く話し合いましょう。ずっと一緒に住むのですから、今遠慮したり見栄を張ることは、後々の後悔につながります。どうしても気兼ねするのであれば、担当の営業マン等に相談してみるのも手です…
実際にゾーニングしてみよう…
いままでの内容をふまえて実際に自分達でゾーニングしてみましょう。図のように円や楕円の中に部屋名を書いて、場所を配置していきましょう。実際に間取りを作るのとは違い、この形であれば気軽にできるのではないでしょうか…
いよいよ間取りについて考え始める!
悩みに悩んで、間取りはこうなった…
そして、2階の間取りはこうなった…⁉︎
間取りはやっと決着!さあ建てよう!
<推薦図書>
「住まいの解剖図鑑」「片づけの解剖図鑑」につづく、シリーズ第3弾! 「間取りという問題を解決に導く『方程式』を駆使しながら、ベテランの設計者たちは日々、目の前の案件と格闘しています」(はじめにより)心地よい空間づくり、暮らしを愉しくする間取りづくりに欠かせない「プロのやり方」を、25の視点でセオリー化した、家づくりの“公式"ルールブック。