注文住宅で家を建てる!

土地探しから、ハウスメーカー選び、間取りなど…いろいろ、家を建てるまでの軌跡


外壁の色・種類・費用…どうする⁉︎

外壁材の特徴

間取りは決まった。床材も決まった。次に考えたのが、外壁素材についてだ。外壁材と言えばサイディングボードが一般的だが、それ以外にも、軽量コンクリート、外壁タイル、吹き付け、ガルマニウム鋼板など多種多様な外壁材が存在する。これに模様や色などが掛け合わさると、その選択肢は本当に無数だ。まずは簡単に外壁材それぞれの特徴を述べる。

 

窯業系サイディングボード

セメント質と繊維質などの原料を板状に形成した外壁材。コスト・機能性・デザイン性など、外壁材として総合的に優れていることから、現在の新築木造住宅では7割以上の方が採用されている。特徴を理解すれば、これだけ多くの方が採用していることも納得できるだろう。窯業系サイディングの最大の魅力は、3000種類以上あると言われている豊富なデザインとカラーバリエーションだ。これだけの豊富な種類があれば、きっとあなた好みのデザインにも出会えるはずだ。窯業系サイディングは性能を高めた高価な商品もあるが、総合的に他の外壁材と比べ安価で施工費も安い。そして、断熱性・耐久性・防音性などの機能性も高いことから、外壁材としてのコストパフォーマンスはかなり優秀といえるだろう。基本的に窯業系サイディングは10年を経過した頃から、表面の塗装や継ぎ目に使用するコーキング材に劣化が見られることが多い。最近では、コーキングを必要としないサイディングや寿命の長いコーキングなどが発売されているが、その分価格が高価になることや、耐久実績がまだ無いのが気になるところだ。

 

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軽量コンクリートALC

ALCとは気泡コンクリートと呼ばれる特殊コンクリートの一種で、中には鉄筋と共に気泡が入っているため、通常のコンクリートよりも軽くて機能性に優れた外壁材だ。ヘーベルハウス(軽量鉄骨造)が採用していることでも有名だが、木造住宅でも使用できるように開発されている。ALCは主に中高層ビルで使われている外壁材で、耐久性・断熱性・遮音性・防火性などの機能性が総合的に高い。やはりその分のコストは上がってしまうが、機能性を重視したい方にはALCはおすすめの外壁材だ。ALCは60年の耐久が可能と言われているが、塗装などを更新して長期間維持していくものと考えた方がいいだろう。適切なメンテナンスを繰り返せば、性能も維持されるが、初期コストも安くないため、コストパフォーマンス面では期待できない。

 

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外壁タイル

粘土を板状にして焼いて作ったもので、建築では床や内装など様々な所で使用されている素材だが、外壁材としてもよく採用されている。タイル外壁の魅力はサイディングでは演出しきれない高級感や存在感といえるだろう。風格あるクラシックスタイルから、スマートなモダンスタイル、おしゃれなナチュラルスタイルなど、様々な存在感のある外観に演出してくれる外壁材だ。昔のセメントで貼り付ける施工方法とは違い、最近では強力なタイル用接着剤や専用金具で施工するため、数年後のタイル浮きの心配がなくなった。そして、汚れや色あせの心配が少ないタイルは、塗替えなどのメンテナンスも基本的に不要のため、ランニングコストが非常に優れている。タイルはデザイン性やメンテナンス不要など、機能性に優れているが、その分の初期コストが高い。サイディングと比較した場合、一般的な木造2階建住宅で数百万円の価格差は発生するだろう。

 

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吹き付け(土塗り壁)

塗り壁とは左官職人が、土やセメントを水や糊などで配合させた泥状の物を壁に塗り付け硬化させる仕上げ方で、外壁材としても優秀な素材だ。塗り壁には工業製品では出せない質感や無限の表現ができる。そして、継ぎ目の無い一体の美しい外壁は塗り壁だけの特権だ。塗り壁は漆喰や珪藻土などの天然素材を使えるのも魅力のひとつだ。 無機系は経年劣化がしにくいので、 塗り替えなどのメンテナンス頻度が少なくなるメリットもある。商品の試行錯誤により改善傾向にあるが、素材自体に伸縮性が少ないため、クラック(ひび割れ)が起こりやすい。そして、汚れも他の外壁材と比べ、目立ちやすいことから、新築時のきれいな状態が短い外壁材ともいえる。

 

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金属系サイディングボード(ガルマニウム鋼板)

金属板と断熱材によって構成された外壁材で、窯業系サイディングと比べると、初期コストは掛かってしまうが、高い機能性やスタイリッシュなデザイン性が支持され、最近採用する方が増えている。各メーカーから様々なデザインや機能性に優れた商品がラインアップされており、金属ならではの質感と、シンプルでスタイリッシュな外観を表現したい方には金属サイディングはオススメだ。金属サイディングは軽量のため、建築物の構造に掛かる荷重が少なく、地震などの揺れによる振り幅を抑えてくれる効果がある。また、建物の歪みに対しても柔軟で、ひび割れや脱落がしにくい。表面が薄い素材のため、少しの衝撃で凹んだり傷が付きやすい。凹みや傷は簡単には直せないことから、少しデリケートな素材といえるだろう。

 

屋根材は何にする⁉︎

 

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外壁を選ぶ上での判断軸は? 

次に、選択する上での判断軸だ。外壁の目的から考えると、機能的には耐火性、断熱性、遮音性、耐久性などが挙げられる。あとは外観を考えた時のデザイン性や当然コストなどが概ねの判断軸となるであろう。それぞれの判断軸において各外壁材の特徴や優劣について、触れたいと思う。

 

耐火性

万が一の火災に備えて、着火までに時間がかかる外壁材が優秀と言える。商品により一概にも言えないが、私なりに各外壁材の特色を鑑み比較すると、

 

ALC > 外壁タイル > 吹き付け > 金属系サイディング = 窯業系サイディング

 

といったところだろうか。金属系サイディングは着火までは時間がかかるものの、高温にはなりやすく、カーテンなどに燃え移りやすいというのが難点だ。まあ、万が一の火災にどこまで備えるかというのも論点かもしれない。

 

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断熱性

どれだけ熱を断ち、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるかの重要な判断軸…

 

ALC > 吹き付け = 外壁タイル > 窯業系サイディング > 金属系サイディング

 

というのが一般的だと思う。特に金属系サイディングは熱しやすく冷めやすい性質を持つため、外壁材だけで断熱性を求めるのは諦めたほうがいい。しかし、実際は、外壁材だけで断熱するのではなく、どのような断熱材を入れるかの方が重要となるため、この判断軸はむしろ無視した方がいいのかもしれない。

 

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遮音性

都心における住宅密集地域においては、重要な判断軸である。

 

ALC > 外壁タイル > 吹き付け > 窯業系サイディング >金属系サイディング

 

といった具合だろうか…。地方や郊外に於いては不要な判断軸かもしれないが…

 

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耐久性

私なんかが重視するのは、耐久年数だ。これはメンテナンス含めてコストに跳ね返る要素を含んでおり、初期コストが安価であっても、トータルコストでは結果高額になることを考えると、非常に重要だ。こちらについては、外壁タイルが優れており、

 

外壁タイル > ALC > 金属系サイディング > 窯業系サイディング > 吹き付け

 

といった具合だろうか。外壁タイルはメンテナンスフリーと言われ、保守にかかるコストはかからないであろう。一方ALCは耐久年数は長いものの、メンテナンスはする必要があると考えておいた方がいい。

 

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デザイン性

これは、好き嫌いも多いにあるのだが、むしろデザインのバリエーションがどの程度あるかで捉えた方がいい。一般的には外壁タイルや吹き付けは高級感が高いと言われているとともに、趣向によっては金属系サイディングもスタイリッシュであると言える。

 

窯業系サイディング > 外壁タイル = 吹き付け > 金属系サィディング > ALC

 

ALCは型番が少なく、類似したデザインが多い。街でへーベルハウスをよく見かけるが、どれも同じ印象であり、それが好きであればいいが、オリジナル感は皆無と言っていいだろう。

 

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コスト

最後にコストである。コストは初期費とメンテナンス費で捉えるのがいいだろう。初期日で言えば、以下の順で安価であると言える。

 

窯業系サイディング > 金属系サイディング > 吹き付け > ALC > 外壁タイル

 

しかし、かかるメンテナンスコストや耐久年数を加味すると、結果的に余計なコストや2回分のコストを考える必要がある。またリフォームには工事にかかる足場代など様々な付帯費用もかかるので、その点も留意したい。結果的には、

 

外壁タイル > ALC > 窯業系サイディング > 金属系サイディング > 吹き付け

 

という順でトータルコストは安価になると思われる。もちろん物や住む期間にもよるが…

 

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で、我が家は何を選んだかと言うと…

我が家では、検討に検討を重ね、上記には無い選択肢を取った。それが瓦材だ。積水ハウスには「ベルバーン」という陶器で出来た外壁材があり、それにしたのだ。

 

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もともとメンテナンスにお金をかけたくないという気持ちが強くあり、外壁タイル同様メンテナンスフリーであり、それよりも安価かつキャンペーンで値引きもあった為、決めました。バリエーションや色は数少ないがいくつかあり、我が家はシンプルなテイストを好み、色も白ベースにアクセントカラーがチャコールという組み合わせ…。それでいて、へーベルのように一目でそれとわからない感じであるため、そこまで気にはしませんでした。

 

よーし、だんだん決まってきた!

 

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著者名:講談社